アノマリス/ANOMALITH の主要人物は、プレイヤーが操る17歳の調査要員水無月 玲緒奈、行方不明になった親友華藤 有沙、そして政府の危険区画対策室の面々——紅田 唯我、須藤 京香、伏見 伊万里、日比谷 めい。このほかに森 楓と名も無い少女が、組織の外側に立っている。
水無月 玲緒奈
玲緒奈は主人公だ。17歳、危険区画対策室の調査要員で、最初の任務でただ1人の生存者になった。ショッピングモールが異界と化した日に消えた有沙を探すため、組織の門を叩く。
生い立ちはあえて暗く描かれる。居心地の悪い家を出て路上で暮らしていたところで有沙と出会い、その友情が生活を立て直す軸になった。なぜ彼女だけが生き残ったのかは、黒塗りにされた文章の向こうに隠されている。宣伝の小出しではなく、物語の中心にある謎だ。
華藤 有沙
有沙は、ゲーム全体が追いかける相手そのものだ。玲緒奈が路上にいたころに出会い、育ちは違えど親しくなり、2人で訪れていたモールが異界化したときに引き離される。
彼女は仲間ではなく気配として存在する。物語は玲緒奈の捜索を軸に組まれ、有沙の居場所がキャンペーンを前に引っ張る糸になる。宣伝でも正面には出てこない。玲緒奈が異界に潜る理由であって、現場を共にする相棒ではない。
姓の表記
有沙の姓は、英語の公式サイトと開発元の英語資料で Kato と書かれている。FuRyuのプレスリリースの1本には「Hanato Arisa」とあり、これは日本語名の誤訳だ。日本語表記は 華藤 有沙 になる。
紅田 唯我
唯我は対策室のオペレーターで、調査中の玲緒奈を遠隔から支える。無線越しの声だ。近づくアノマリーを警告し、目標を告げ、ミッションの構造を読み取れる形に保つ役割を担う。
協力相手のいないゲームで、オペレーターは本来2人目のプレイヤーが埋める役を引き受ける。参加者としてではなく、あなたの行動に反応する相手として。
須藤 京香
京香は危険区画対策室を立ち上げ、率いている。その前は長期間アノマリーの異界に取り残され、1人で生きて戻った。人を送り込む側に立つ資格はそこから来ている。
物語における権威であり、同時に、口に出す以上のことを知っていそうな人物でもある。このジャンルでは定番の形だが、ゲームはそれを意図的に使っている。
伏見 伊万里と日比谷 めい
伊万里は研究開発の責任者。持ち帰った異物を武器や装備に変える。調査と調査のあいだに使う強化システムを、作中の言葉で説明してくれるのが彼女だ。
めいは警備の責任者。現場を退いて机の前に移る前は精鋭の調査要員で、今は異物へのアクセスと、異界にまつわる機密資料を握っている。伊万里が装備を説明するなら、めいは「あなたに知らされていないこと」を説明する。
森 楓と少女
楓は、玲緒奈が調査中に出会う謎の人物。それ以上は公式資料が何も明かしておらず、おそらくそれが狙いだ。
名前の無い少女は、モールが異界化した日に玲緒奈と有沙と一瞬だけ行動を共にする。両親がアノマリーに殺されるのを目撃してから口を閉ざした。物語の私的な半分と、より大きな災厄の半分を結ぶ、最も明快な接点になっている。
声優
| キャラクター | 日本語吹き替え |
|---|---|
| 水無月 玲緒奈 | Hitomi Ueda |
| 華藤 有沙 | Natsumi Haruse |
| 紅田 唯我 | Riho Sugiyama |
| 須藤 京香 | Keiko Watanabe |
| 伏見 伊万里 | Shion Wakayama |
| 日比谷 めい | Hikari Kubota |
| 森 楓 | Natsumi Fujiwara |
Steamの言語表で星印が付くのは日本語だけで、その直後の「*languages with full audio support」は凡例であって、韓国語に音声があるという2つ目の印ではない。英語、韓国語、簡体字中国語、繁体字中国語はいずれも字幕で、吹き替えは無い。
誰がデザインしたか
キャラクターデザインはMON。西尾維新作品のシリーズなどに関わってきた。シナリオは田中ロミオで、『人類は衰退しました』『ステラ・オブ・ジ・エンド』などで知られる。音楽は北村友香で、『エルデンリング』『ブラッドボーン』『SEKIRO』『ダークソウルIII』の経歴を持つ。
この組み合わせが、誰も遊ぶ前に注目された理由だ。ライトノベルに近い書き手、作風の際立つイラストレーター、FromSoftware と結びつく作曲家という3人組は、中規模のサバイバルシューターとしては異例になる。
実際に一緒にいる時間が長いのは誰か
本編の大半は、あなたと玲緒奈が異界で2人きりで過ごす時間だ。脇の人物たちは拠点と、耳元にいる。唯我はオペレーター、京香は送り出す長官、伊万里は装備台の向こう、めいは施錠された扉の向こう。
この構造が物語の届き方を決める。人間関係は調査の最中ではなく合間に育つ。調査報告とサイドミッションが人物造形の多くを担うのはそのためだ。
ネタバレの境界
ここに書いてあるのはすべて公開された人物紹介から取ったもので、名前、役割、声優に限られる。有沙がどうなるか、玲緒奈の黒塗りの生存記録が何だったのか、物語がどう終わるかは書いていない。
何も知らずに始めたいなら、体験版は前提を見せてそこで止まる。人物紹介は読んでも差し支えないが、Wikiのあらすじはそうではない。
配役が語るトーン
名前のある人物が7人、そのうち1人は口を閉ざした子ども。軽い布陣ではない。人がアノマリーに変えられたモール、その中で消えた友人という前提が、暗い音域を最初に決める。昭和の記憶を思わせる懐かしさは、それを意図的に裏切るために置かれている。
その組み合わせがゲームの輪郭だ。暖かく見覚えのある場所が、何かおかしなことをしている。配役は、そのおかしさを抽象ではなく身近なものにするために組まれている。
キャストの登場のさせ方
操作するのは玲緒奈だけ。他の人物は拠点と無線から現れる。調査中は唯我、その前後は京香たち、そして合間に報告書。
つまり配役は、長い芝居ではなく短い接触の繰り返しに向けて作られている。人物はカットシーンよりもサイドミッションと報告書の文章で積み上がる。異界で1人になることを主題にしたゲームとしては、意図的な選択だ。
物語に引き込まれるかどうかを見極めたいなら、体験版は構造を見せて報酬までは見せない。ここの人物紹介は、遊ぶ前に誰が重要かを知る安全な手段になる。
配役について一言
名前のある人物が7人、口を閉ざした少女が1人、そしてゲームの大半を1人で過ごす主人公。薄く聞こえるなら、人物が実際に住んでいるのは報告書とサイドミッションの側だ。ここに並ぶのは地図であって、物語ではない。